ITを駆使するオフィスワーカーに捧げる、簡単エクササイズ ①総論

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産業医・リハ医のヤマコーです。個人のFacebookはこちら

筋トレ、してますか?今回から暫く、ITベンチャーで働くオフィスワーカーにお勧めしたいフィットネステクニックをご紹介します。

もくじ

  1. コンディション整備のための運動は、アンチエイジングの実践
  2. どうしたら続けられるのか
  3. 紹介予定のエクササイズメニュー

 

コンディション整備のための運動は、アンチエイジングの実践

究極的な理由を最初に言うと、私の考える「アンチエイジング」の実践のため、です。人間は誰しも老化していくわけですが、それに抗うことの手段として、適度な運動が勧められるということです。

高血圧などの病気がなくとも、血圧も血糖もゼロではありません。当然、体重もゼロではありません。誰しも生きて生活を送る以上、血管や関節への負荷はかかっているのです。これが積み重なったものが動脈硬化やそれに続発する脳梗塞などの病気であったり、圧迫骨折であったりするわけです。しかしその「老化」のスピードは平等ではない。悪しき条件が揃っていると、コンディションの良い場合と比べて、負荷の蓄積していくスピードは早いと考えるとわかりやすいでしょう。多少過激な言い方ですが、生活習慣の乱れは、老化を加速する(このあたりのイメージについては、また別の機会にわかりやすく解説したいです)。それを運動でコントロールしようということ、つまりここで勧めているのは端的に言えば生活習慣病の予防です。

 

どうしたら続けられるのか

しかし、こう言っても運動に飛びつく方はあまり多くないのではないでしょうか。このメッセージに反応するような方は、もうとっくに対策を始めているように思うのです。生活習慣病の予防って、なんだか現世利益がなさそうな感じなのかもしれません(いや、間違いなく現世の話だし、現世に留まるための話なんですが)。

経済学的には、同じ金額であれば将来よりも今あることに価値があるといいますが(割引率とか、そういうワードが出てくる話です)、私たちはお金以外についても目先の利益・楽しみには引きずられやすいものです(ですが、この例えで行くなら、寿命が伸びる話になると、複利ガッポガポということにもなるような…)。

健康のためなら死ねる!という一派がいる一方で、多くの若者には健康についてシリアスに話すことは動機に欠け知見も薄い、難易度の高いタスクかもしれません。要はまだ他人事。健康って食えるの?というのが正直なところではないかと思います。…そのあたりについて「はい、健康は食えます」というのが私の考える正面突破法なのですが、ここではもう少し普通の話をしましょう(笑)。要は運動することの具体的なデメリットが見えにくいために、真剣に考えることができない。そのときにデメリットを明らかにするのも悪くないのですが、いっそ逆にメリットをアピールするほうが素直なのではないかと。健康経営の話じゃないのかよ、と思うかもしれませんが、健康経営はツールです。構成員が幸せになり、組織が隆盛するためのツール。清く正しい方法で使うことにこだわるのも美しいですが、成果を出してナンボであるという考え方でココは話をしていきたい。

美容・ダイエット。モテ。体力増進。仕事のパフォーマンス。

あなたの会社でウケそうな話題はどれですか?

何も日本全体に通用する施策をココであなたに考えてほしいのではありません。あなたの会社・組織に刺さりそうなアプローチを考えてほしいのです。売上のためにはマーケティングをするのに、健康経営にそのロジカルなんとか、ソーシャルなんとかのスキルを使わない手はないと思います。あなたの会社にウケそうな話題がわかれば、◯◯に効くエクササイズ、というキャッチコピーを展開して、結果的には会社の将来をバッチリ良くしていこうと考えられるようになります。どんな妙薬も飲まなければ効果なし。

習慣形成には3週間程度が必要とはよく言われます。その間、とにかく行動が取りやすいように組織的な支援も含めて検討したいところです。自動車のエンジンと似たような話ですが、人間の作業効率は一定時間以上作業へのコミットが継続することで向上するとされています。暫くの間続けて当たり前になったことは維持も容易です。ジムに通い始める社員を支援する金銭的サポート、部門内で一斉に行うラジオ体操。最初の2〜3週での脱落を防ぐために、様々な施策を検討しましょう。「新習慣導入の施策」は会社がやるから効くのです。ジムの会員となるとある程度意識は高くとも生活スタイルは千差万別。その点、ある程度ライフサイクルも含めて共通項の多い会社組織だからこそできる介入があると思いませんか。

そうして習慣が一度定着したあとでならば、説教がましい健康上のメリットについてインプットしていくのも効果が期待できます。黎明期から使っているサービスが有名になるとドヤ顔をしたくなる方も多いと思いますが、自分の運動習慣についても思わぬメリットが有ると判れば努力が褒められているような気がして嬉しいと思います。持てると思って続けていた運動が肩こりを減らしてくれたら、超うれしいですよね。

健康のために会社があるわけではないですが、健康になったら会社のためにもなる、だからこうした支援で元が取れる、という考え方を是非定着させたいと思っています。

 

紹介予定のエクササイズメニュー

さて、総論で長さを取ってしまったので、また機会を改めて個別の記事としてとくに取り入れやすいトレーニングメソッドとその効果について説明していきます。繰り返しになりますが、導入の際には、習慣形成に影響の大きそうなメリットに絞ってお伝えするということがまずは重要です。どんなに優れた方法であろうとも、習慣として定着しなければ意味がありません。極力続きやすく続けたくなるような使い方・導入の仕方というのが重要です。つまり「伝え方」が肝心なので、それらを身体解剖的な解説とセットでお届けする予定です。

  1. 体幹を鍛える「プランク」
  2. 肩甲骨周りを柔らかくする「肩周りのストレッチ」
  3. 大きな筋肉を鍛えて代謝を上げる「スクワット(スロー・クイック)」

などについて順に説明していこうと考えています。